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   五感で気づく   やまい
     家の善し悪し  病は家から  : 濱口和博著  ニューハウス出版 より
    
   ストレスを生む家 心を癒す家          
                                   加筆修正
       Ⅲ  生活環境と身体反応      濱口和博 ・ 濱口玲子


3) 人も動物も嫌がる低周波音

   3匹のネズミをゲージに入れ、自由に活動させた後、聞かせる音の周波数を少しずつ下げていく
 と、20Hz(ヘルツ)の低音域で怯えたように活動が停止し、互いに身体を寄せ合い、うずくまってしま
 うそうです。これは人間の可聴域下限の低い音であり、ネズミにとっての可聴域下限は60Hzですか  ら本来聴こえない筈の低周波音域です。 人間の場合も、同様に、低周波音に反応しています。
   数人のモニターに、小さな遮音室の中で低周波音を聞かせて、何を感じたかを聞いてみたところ、  3/4の人が頭痛や耳鳴り、不安感などの変調を訴えたとのことです。

  自然界では、地震、雷鳴、火山の噴火、台風、波が激しく岩にぶつかる音など、大きな災害やその  前兆として発生する音に、低周波音が多く含まれています。そのために、人間を含めた地球上のす
 べての生物は、本能的に低周波音域に恐怖を抱く傾向があるようです。気象情報も発達し、多くも災  害を未然に予知できるようになった今日ですが、本能的に低周波音域に恐怖を感じ、危険を回避しよ うとする行動パターンは、まだ退化しないで、残っているようです。

   現代の、低周波音の音源は、自然災害の前兆に加えて、①高速道路を通過する自動車の音、揺 れ、②冷蔵庫やエアコンのコンプレッサーの音や揺れ、③鉄骨構造や2×4住宅の振動障害等の,
 日常生活音として、たくさん発生することになりました。低周波音は気になりだすと、とても不快なも
 のですが、家庭の小型冷蔵庫から発生する音圧程度では人の心にまで影響することは少ないと云わ れていますが、何種類もが加算されたり、建物が共振したりすると不快感を感じます。

   普通に人でも、90dB(デシベル)以上の音圧の低周波音を、1週間以上聞き続けるような生活環  境では、身体の変調を訴えたり、日常生活に支障をきたす人が多くなることが分かっています。人間  の脳は、一定の音圧レベル以上の低周波音が聞えると、危険にさらされたと認識して、副腎皮質ホル モンを分泌して身体全体が危険に備えます。ですから1週間以上もの長期間このような音を聴き続け ると身体各器官を緊張させるのです。 生活環境によっては、何年もの間、全身の各器官神経までも 緊張させているのですから、身体の変調を訴えたり、精神的ストレスがたまっても当然です。

   このような低周波音は音として耳に聞えるだけでなく、交通振動など地盤の微振動として地面から 建物の構造体へ伝わり、個体振動音として骨盤振動のような形で、耳以外の人の感覚器官にまで伝 わり、身体の覚器官を緊張させるのです。 埋め立て地など、軟弱地盤に高速道路が通るような場所 には、頭痛や耳鳴り、不安感などの変調を訴える人が多く、これも交通振動のためだと考えられてい ます。
  これらの低周波振動の低減には、敷地外周部に鉛直に深い位置まで、振動を吸収する素材を埋設 したり、建物の下に土嚢袋に詰めた土、砂利を敷き並べるなどの方法で、低減可能です。

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