バンドばか話


■ バンドばか話 14: < シースーでミーノー >  信頼度A,B

いろんな業界に符丁、スラングという専用の言葉遣いがありますが、バンドにももちろんバンド用語があります。タレントがテレビで使ったりするので聞いたことあるでしょう。「マイウ~」なんてのも元はバンド用語です。

バンド言葉は文字の並びをひっくり返すんですが単純に逆にするわけではなく、バンド独特のセンスで微妙な入れ替えをし語尾を上げます。たくさん生まれた言葉のうち、耳ざわりが良いやつが何となく定着して今に至っています。バンドは「ドンバ」、タクシーは「シータク」旅は「ビータ」、トロンボーンは「ボントロ」という具合です。古くてえらく長いやつに「くりびつてんぎょうイタオドロ(=びっくり仰天驚いた)」なんてのもあります。

符丁は仲間意識を高めるためにも使いますが、ちょっと人前で話しづらいことを伝えるときにも便利に使います。一般の人達にはほとんど何を言ってるか分からないから安心してひどいことを言ってるときもあります。

あるときミュージシャン二人が「シースーでミーノでもどう?(=寿司屋で飲みませんか?)」というわけで一杯やり始めたんですが、あまりお気に召さなかったようで「このセーミ、カイタなわりにズイマだね(=この店高いわりにまずいね)」とブツブツ言ったあとお勘定をしようとしたらお店のオヤジさんに「ゲーセンパー(=一人5000円ずつ)です」と言われてしまいました。この板さんは元ミュージシャンだったんでしょう。二人は真っ赤になって恐縮したそうです。

俺も似た体験があります。タクシーに乗ったらずいぶんゆっくり走るので「このシータク、ロイトだね(=このタクシーとろいね)と言ったら運転手さんに「すいません、シート(=年寄り)だもんで」と言われ、そのあと目的地まで一言も言えなくなってしまいました。

壁に耳ありジョージにメアリー。言葉遣いには気をつけましょー。


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