バンドばか話


■ バンドばか話 45: < 全面的変更 >信頼度B

SaxのSさんは、演奏以外に指揮者もアレンジャーもこなす多才な人。特にアレンジは、いざとなったら超高速でパート譜まで仕上げる秘技を持っていて、譜面に困った歌手からの依頼が舞い込んでいつも多忙です。

そんなSさんが演奏旅行中、旅先にまた大至急の依頼がありました。演奏の仕事で時間がありませんが、先方も大ピンチらしいので何とかしてあげたい。
アレンジ内容は、以前別の歌手に作った譜面とほぼ同じ内容、ただしキーが違う。それなら家にスコアがあるから何とかなるかな。
Sさんは、音楽家でもある奥さんに電話。「悪いけどあの曲、キーを3度上げで写譜し直してくれない?」と頼みます。
奥さんは仕方なく写譜してあげて一件落着、かと思ったら、この譜面を演奏した現場は大混乱演奏不能におちいってしまいました。何があったんでしょう。

奥さんが移調で写譜ミスを連発したかというとそうじゃありません。

原因はコード。リズム隊の譜面は大事なキメ以外はコードネームだけが書いてあって、比較的自由に演奏できるんです。コードは例えばCm7のように最後の数字で響きが指定してあります。

奥さんは普通の譜面は分かるけどコードの知識が無く、音符を3度上にするときにこの数字にも全部3を足してしまったんでした。

コードの数字はだいたい6,7,9など。それが6に3を足した9はいいとして(良くないけど)、10とか12という見たこともない数字が並んでいるのでピアノやギターの人は目をシロクロ

オチが分かって大笑いするまでは、大論争になってしまったそうです。




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