内田光昭 公開秘密基地(なんでやねん)

Jazz & Trombone 猫の巻


■ 猫の巻乃10:3rdの重み

ビッグバンドのトロンボーンセクションは普通4人編成。4thはバストロが担当して1~3はテナートロンボーンですね。4つのパートそれぞれに大事な役割がありますが、現実には1stから上手い順に並び3rdにははっきり言って3番目に上手い人が座ることが多いようです。バンドはたいてい丁度ピッタリの人数で構成されますし、最適なテクニシャンばかり集めるのはプロでも大変ですから仕方ないことです。

ここで少し3rd Tbの役割について考えてみましょう。普通ビッグバンドのTbセクションは2-1-3-4の順に座ります。これは前回お話したように1stがリアルタイムにセクションをリードするためなるべく中央に座り、サイドが周りを囲むという考えかたによります。

3rdは下から2番目の比較的低い音を吹きますが、バストロと違い、楽器が高音担当の1,2と同じテナートロンボーンですから太く大きい音を出すのは大変。でもこのパートの鳴り次第でセクションの音の厚みが大きく変わります。3rdの音がヒョロヒョロだと車のタイアが1個取れちゃったぐらい、心細い響きになってしまいます。音量も、上の二人よりひとまわり大きめに吹くつもりで良いと思います。

また3rdは1stと4thの間に座るので、リードが発信したニュアンスを4thに「音で」伝える役割もあります。これがしっかりできて初めて「ピアノの片手」のようなセクションが成立するわけです。

地味なポジションと思われがちな3rd Tromboneですが、バンドサウンドに大きな影響を与える重要なポジション。実は俺、そんな3rdがいちばん好きなんですよ。普段上のパートを吹いてる人も、たまに3rdを試してみて下さい。響きを支える手応えを感じてもらえると思います。

そして3rdの人!バンドサウンドは自分次第だ、ぐらいに思って頑張って下さい。 気合いを入れるときっと成果がありますから。

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