内田光昭 公開秘密基地(なんでやねん)

Jazz & Trombone 猫の巻


■ 猫の巻乃2:初見演奏のコツ-前説

ビッグバンドの練習などで初見が強い人を見ると羨ましいですよね。上達のコツに ついて少しお話したいんですが、まずはエピソードから。

昔アービーグリーンの公開クリニックが東京で開かれたとき、受講者から初見について 質問されたグリーン先生の話の中にこんなのがありました。

NYのミュージシャンは初見がきくかと聞かれると「できるけど、自分の音楽性の妨げ になるほどはできない」と答えたりするんだそうです。
初見が強すぎるとイッパツで演奏できてしまい、繰り返し練習して音楽を掘り下げる ことがおろそかになりがちだ、というような意味らしいです。
ミュージシャンは不器用なタイプの人のほうが努力して大成するなんてよく言われます。 何事も練習からという、深くて耳の痛いはなしでした。

余談ですが、そのときのクリニックでスライドヴィブラートは元の音から上にかける か、下にかけるかという質問もありました。
グリーン先生はしばらく考え「、、、上かな?」これを聞いた受講者の約半分が

「え"~?」

彼らは下派なんでしょう。すると先生は意外な反応に慌てて「し、下かな?」今度は 残りの半分(上派)が 「え"~?」。先生はますます慌てて「両方かな?」これには 受講者全員が 「え"~?」

先生は上とか下とか意識してなかったんですね。大切なのはうたごころってことで しょう。
音楽は理屈より感覚を磨いてするものという教訓だと思いました。

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