内田光昭 公開秘密基地(なんでやねん)

Jazz & Trombone 猫の巻


■ 猫の巻乃20:10番ポジション?

トロンボーン初級者の中には、スライドポジションは7つだけと教わって、忠実にそれを守ってる人がけっこういます。ところが実際はちょっと違うんです。

スライドポジションは1番から半音ずつ伸びていって全部で7つありますね。これで全部OKなはずなんですが、実は基音のペダルBbから数えて7番目、上のAbになる倍音は、楽器の構造上音程がかなり低いんです。これを補正するために、この倍音上のポジションは近め(高め)にする必要があります。

対象になる音は2posのG、3のGb、4のFあたりです。1のAbは原則として使わないことにします(例外はありますがその話はあらためて)。どのぐらい上げると良いかは楽器によって少し違いますが、だいたい2~3cmというところです。これ、初めてやってみるとけっこう違うなと感じると思います。チューナーでチェックしながら丁度良いポジションを確認して下さい。この近めポジションが身につくと、加線3,4本あたりの音がぐっと出しやすくなるし、音程も音色も良くなりますよ。

さて今度は低いほう。バストロンボーンのF管の話です。
きちんと教わる機会のなかった人は、F管を引いてもオープンと同じポジションで吹いてしまいがちです。俺がレッスンした人の中にもけっこういました。これだと音が出にくくてかなりつらいはずです。

ギターのフレットを見るとヘッド側とボディー側で間隔がずいぶん違いますよね。
あれと同じでポジションの幅は手元では短く、遠いポジションでは長くなります。そしてF管。
F管はオープンの6posと同じ管の長さですから、1posが低いF、そこからE,Ebと下がっていくので元の2,3posより大きく動かす必要があり、これも遠いポジションほど更に長くなります。

オープンの6posの位置はF管ではだいたい5pos、Dbになります。6のCはありません。仕方ないので7posあたりで口で吹き下げちゃったりしますけど。低いC,Bをちゃんと演奏するためにもっと管を長くできるダブルロータリー機構が開発され、今では主流になっています。

繰り返しますが、倍音のバランス、ベルの位置、ポジションは楽器によって微妙に違います。
楽器の特徴に慣れ、無意識に手が正しい位置に動かせるようにしっかり練習して下さい。


  1. <<前巻へ
  2. 次巻へ>>
  3. 猫の巻topへ
  4. サイトのトップへ