宗教法人としてペット葬儀で荒稼ぎ!法人売買の裏側!

 

儲けたら儲けただけ、稼いだら稼いだだけ、必死になって追いかけてくるものってなぁ〜んだ。

別になぞなぞをしているわけでもなんでもない、答えは簡単。“税金”である。

景気が上向いたなんて、庶民には程遠い幻想の中、できれば税金なんて支払いたくないもの。

 

しかし、税金を支払わなくても、大手を振って、金儲けができる職業がある。

それは坊主と寺院、神主と神社、古くても新しくても関係ない宗教法人だ。

根無し草のライター稼業の私には、うらやましい限りの商売だが、この業界、なんとイリーガルな輩が暗躍しているという。

今回は、そんな宗教法人の悪い手口に注目してみた。

 

かつて、社会派映画監督の伊丹十三は、国税局査察部で働く女性が活躍するという名作『マルサの女2』で、宗教法人の脱税を描いた。

時代は違えど、未だに宗教法人という業態は、国に税金をおさめる義務はない。

しかし、最近では少し状況が変わってきたようだ。若者の宗教離れが進み、寺の後継者がいない。

以前、求人サイトで“僧侶募集”という広告をみたことがあったが、修行や墓の管理、檀家のご機嫌取りなどできる今どきの若者はいないようだ。

 

以前、宗教法人格の売買を行っていたブローカー・K氏に最近のことを聞いてみた。

 

「ああ、そうやね、お上への現状報告のない休眠宗教法人が、ここ十数年で激増してるわ。不景気で檀家も金を出さへんし、後継者もおらんし……。それに、『千の風になって』って歌から、散骨やら葬式と埋葬の多様化が進んだのも原因やろね。宗教法人格をどうしても売りたいっていう寺も多いよ」

「そんなに法人格って簡単に売れるものなんですか?」

「まぁ、手続きが面倒なだけで、慣れていれば簡単やね」

 

そこに目をつけた業者がいる。それが、宗教法人格販売ブローカーだ。彼らの素性とは……。

 

「簡単に言うと、宗教法人のうまい買い方と、利用指南を行う専門的な業者やね。まぁ、暴力組織の企業舎弟なんやけど、企業舎弟ならぬ“宗教舎弟”ということになるんか。暗躍してるよ、連中は。生き残りをかけてね」

「生き残りというのは?」

「暴対法っちゅう大きな法律が施行した後、暴力団はシノギができなくなった。困窮にあえぐ暴力団は、宗教法人獲得に躍起になってんのよ。それはやっぱり、税制の優遇が大きいし、誰もがほしがるグリーンカードみたいなもんやから。しかも、宗教法人のことは、宗教法人に聞け。餅は餅屋っちゅうやつや、連中は新興宗教とも組んでるし」

 

なんと、彼らは新興宗教と組み、組織のバックアップを受けている。暴力と信仰のマインドコントロール。言うことを聞かせる最強のタッグだ。新興宗教とヤクザが蜜月関係にあるということがお分かりだろう。K氏が言うには、今現在、ウェブ上には宗教法人売買サイトなどというものがある。このサイトの多くが、販売を仕掛けるブローカー謹製のサイトらしい。開いてみた。そこには、驚くべき文字が躍る。

 

【信者なし、檀家なし、土地なし!好条件物件】【無税対応可能物件】

たたき売りのようで、なんともバチ当たりなような気もするが、宗教法人格販売ブローカーには、神様も仏様も関係ないらしい。

 

「相場、700〜4千万円ぐらいやな、まぁピンキリやわ。売値が買値の数倍になる。その間に入っているのが、俺らみたいなブローカーやね。だって宗教法人格ひとつあれば、大概の商売は非課税になるんやからね。原則的に、宗教法人が行ってもいい事業っちゅうのがあるんよ」

「宗教法人って商売してもいいんですか?」

「そう。みんな知らんやろうけど、商売してもかまへんねん」

「まったく知りませんでしたけど、詳しく教えてください」

「それが、33種類あるんや。しかも、不動産、物品販売、遊技場経営、金銭貸付まであるんやから、なんでもできるよね。そこには、在日系の経済ヤクザが参入しやすい土壌がある。連中商売うまいから。」

 

しかし、「売ってください」「はいどうぞ」と、そんなに簡単に法人格というのはアカの他人に売ってもらえるもんなのだろうか?

 

「“宗教舎弟”の活動は、檀家の少ない地方や住宅街のど真ん中に建つ寺を狙って、買収を行うのよね。それも、全国の寺院を網羅した名簿っていうのがある。それがあるから、それを葬儀関係の会社から手に入れて、めぼしいところに営業をかけるんよ」

 

最近の管理者の高齢化に伴い、跡継ぎが途絶えるのを恐れ、売りに出す。そこに、寺院を運営しているという架空の名刺を作り、即金払いでヤクザがつけ入るというのだ。少しでも退職金代わりになれば…と法人を投げ出してしまう住職が後を絶たないという。

 

「そのほかは、“私が、この寺をしっかりと継ぎますので…”なんて言うて、近づくっていうアプローチ方法もあるな。そういうときは、若い借金まみれの奴を連れてきて、頭を丸めてから、向かわせる。1ヵ月も住み込めば、人間関係もできて、ムリなく譲ってくれるよ」

 

住職の座を譲ってもらったあとは、ブローカーに委譲。売り上げの5%を謝礼にもらい、ドロンするという寸法だ。

 

宗教法人の法人格を売買し、商売で儲けを出しても神隠しのように非課税化してしまう手口。

そのブローカーに今回は話を聞いているが、驚くべき面々が暗躍する業界は、恐ろしいの一言。

 

宗教法人は初期投資を惜しまないというだけで、税金逃れの隠れ蓑になる。

そして、K氏から話を聞けば聞くほど、さらにディープな宗教法人格の利用法が浮き彫りになる。

 

そんな中で、管理費の安い墓地・霊園にどんどん超ブラック企業(=暴力組織が介入している会社)が参入。初期投資の2〜3倍の収益が見込めるという。

 

「まぁボロいわねぇ。ちょっと仕込んでおくだけでいいんやから。葬儀から墓石、霊園、ペット霊園など値段があってないような業種にも本気で参入しているところもあるよ。結構儲かるんよね。昔ながらにやってる葬儀業者やらもいるから、いい風に同盟組んでもうて、案上やってるらしい」

 

なんとペット霊園まで。動物に宗派なんて関係あるのだろうか。

K氏は、ペット霊園にこそ、儲けの旨みがあると語る。

 

「昔ながらの……っていう業者がウヨウヨしてるのが、こういう業界。だから、新規参入しやすいペット関連の葬儀業者は、とことん稼げるって言うてるね。一番儲かるのは、移動のペット埋葬業。葬式やって、そのまま墓へというのは古い。今は、火葬が当たり前やねん。坊主呼んだ葬儀終わりに、適当な値段で火葬を請け負って、トラックの荷台を改装した焼却車に入れる。焼きはじめたところで、適当な理由をつけて別途料金を請求するっちゅうのが連中の手や」

 

恐ろしいことに、3万円ほどの火葬料を告げ、焼きはじめてから「体が大きかった」だの「この犬種だと焼くのに時間がかかる」だのという理由で最大で30万円の追加料金を請求するという。しかし、商取引。それを断った場合はどうするのか。

 

「アホやなぁ。そんなん、こいつらヤクザやで? 半生の犬の死体を焼却炉から出して、“払えへんのやったら引き取れ! コラァァ”っていうに決まってるがな。プロの脅し文句は、暴対法ができた後でも健在やで」

 

家族として飼っていた愛犬の無残な亡骸を前に、それ以上飼い主が支払いを拒否するはずがない。ひと悶着あった後に遺骨を持つ気持ちは一体どのようなものなのか。

人が弱っているときに、さらに追い打ちをかける。やり方が、やはり裏業界ならではだ。

 

彼らは、今もホームページや名簿屋から買い付けた愛犬家リストをみて、客にアプローチをかけているという。

そこに宗派を謳った寺の名前を載せていれば、信用と非課税が付いてくるのだから、笑いが止まらない商売だろう。

 

話がそれてしまったが、ひとつ疑問が残る。

国だってバカではないはずである。大手を振って異業種で金儲けをしている寺や宗教など、こんなにキナ臭さ満点の法人もないだろう。

 

こんなことを規制しないなんて信じがたい。一般企業の脱税事件のように一斉摘発や一斉捜索が行われることはないのか。

 

「答えは、NO。この国では“信教の自由”というものが侵害されてはならないっちゅうことで、簡単には認証を取り消すことができへん。一度、法人として認められれば、覆すのは国の行政機関の沽券にかかわる。それに、日本国内に数十万という宗教法人格が存在するやで。それを統括している文化庁やらの担当官が、一体何人いると思ってるん。いちいちチェックできへんのが、実情なんよ。そうやなぁ、下手な脱税がバレたとしても、解散命令が出るまでに1年はかかるよ。その間に、マッサージ店やら金融屋やら、土地の転売、国の公共事業なんかのあっせんで荒稼ぎ。そのあと解散すればええやん」

 

東京都内では、一大詐欺事件を起こした健康器具会社社長が、ある浄土真宗系の寺を買い取り、売上のすべてを完全脱税。あくまでも寺という体面を保つために、不法就労のアジア人に修行僧の托鉢をさせていたそうだ。何も話さず、ただ立っているだけなら外国人にでもできる。

 

しかし、詐欺事件から足がつき、税務署が嗅ぎつけた寺には、仏像ひとつ置かれておらず、ススキがうっそうと茂って荒れ果てた墓地だけがあったという。ちなみに檀家衆から集めた管理代は、先祖には一銭も使われていなかったそうだ。

つい先日、私も街中で外国人が托鉢をしているのを見かけた。ひょっとして、あれは……。

 

さらには、宗教法人がラブホテルを経営し、休憩料を“お布施”として計上し、十数年利益をむさぼっていた事件も発生している。「ラブホテルで領収書を切るバカはいない」「子づくりは先祖への感謝、供養」と高飛車に話していた教祖は、雲隠れしていたところを逮捕されたそうだ。

 

法人格の売買は、いまだに行われ、納税すべき商売での収益が、国の米櫃に入ることなく消えている。

いつまでも無法状態が続く宗教法人の課税に、国は本腰を入れる気はあるのだろうか。

K氏は、それも「NO」だという。その理由、それは聞かないほうがいい。