檀徒総代がお寺に土地を寄付 墓地に転用 寄付した方には税金等がかかるのですが 土地を寄付して税金も自分で支払う そんな私欲のない檀徒総代がいるんでしょうか?平成25年8月7日更新

 

まず、寄付だろうが売却だろうが、檀徒総代から宗教法人へ移転登記をするのですから、不動産の所在地を管轄する法務局(登記所)に所有権移転登記申請をします。

登録免許税として、現行「固定資産税評価額×0.2%」の登録免許税が必要になります。

 

例えば、分かり易く1000万円の土地だったとしましょう。

登録免許税は2万円です。

普通は司法書士に依頼しますから、手数料もかかります。

それでも3万円弱でしょう。

 

問題は、寄附した後には譲渡所得税が課税されます。

支払うのはこれまた寄付した檀徒総代です。

 

寄贈を受けた宗教法人は、墓地で使用するので非課税です。

 

ところが寄付した方は税金がかかるのです。(分離課税です)

譲渡所得は、譲渡費用を差し引いて計算しますが、この例だと3万円ですね。

計算が面倒なので、これを無視します。

この例では、課税長期譲渡所得金額の計算になりますから、税率15%(その他住民税5%)です。

つまり、税金を200万円納めなければなりません。

 

お寺に寄付して税金の支払いはおかしいよ、非課税にできないの?

できます。

ただし、宗教法人が租税特別措置法第40条に定める宗教法人になれば、税金の支払いは必要ありません。

 

住職、あなただったらする?

絶対にしません。

寄付を断ります。

 

要件の内容知っていますか?

責任役員の定数は6人以上とすること。

監事及び評議員会を設置すること。

責任役員、監事及び評議員のうちには、各役員について、その者及びその親族その他特殊な関係にある者の合計数が、いずれも3分の1以下であること。

しかも、これはほんの一部です。

 

高庵寺はきちんとやっていますが、責任役員会をまともにやっていない、議事録も無いお寺がほとんどですよ。

そんなお寺がいきなりそんなこと出来るわけが無いでしょう。

 

40条宗教法人になったら、その後の組織や運営は、格段に複雑で厳格になります。

具体例はいくらでもあるのですが、有名どころではJOCですよ。

その辺のお寺がJOCのような運営ができますか?

 

しかも、寄付行為に対して、次のことをしなければなりません。

国税庁のタックスアンサーに出ています。

 

公益を目的とする事業を行う法人(以下「公益法人」といいます。)に対して財産を寄附した場合で、一定の要件に該当することについて国税庁長官の承認を受けたとき

この場合は、寄附をした財産が寄附をした日から2年以内にその公益法人の公益を目的とする事業の用に直接使われるなど一定の要件に該当することについて、国税庁長官の承認を受けるための申請書(必要な書類の添付があるものに限ります。)を財産の寄附があった日から4か月以内又は寄附した年分の確定申告期限のいずれか早い日までに納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出する必要があります。

なお、寄附をした日から2年以内にその公益法人の公益を目的とする事業の用に直接使われなかった場合やいったんその公益法人の公益を目的とする事業の用に直接使われたもののその後にその公益法人の公益を目的とする事業の用に直接使うのをやめた場合などは、国税庁長官の承認が取り消され、財産を寄附した者又は財産の寄附を受けた公益法人に所得税がかかります。

 

だいたい、その辺のお寺の住職じゃ、上記の文章を読んでも意味が分かんないでしょう。

そんなことをするくらいなら、寄付を断ります。

これが10億円くらいの寄付ならば、考える余地はあります。

1億円ならば、確実に断ります。

 

ずるい住職ならば、自分で約2千万円のお金を裏金で渡すことを考えるかもしれませんが、バレたら後ろに手が回ります。

 

ようするに、お寺としては、土地を寄付して、なおかつ税金を自腹で払ってくれる人からしか、寄付はもらいません。

 


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