日本バプテスト連盟  姪浜キリスト教会

2014年11月16日の礼拝メッセージから

語り聞かせなさい

申命記 6章4〜9節 


 「イスラエルよ聞け。われわれの神、主は唯一の主である。あなたは心をつくし、精神をつくし、力をつくして、あなたの神、主を愛さなければならない。」(6:4-5)

 この御言葉は、イスラエルの人々の中で、「シェマー」と呼ばれている大変有名な御言葉です。「シェマー」というのは、ヘブライ語で「聞け」という意味で、冒頭の「イスラエルよ聞け」から来ています。ここに記されている御言葉は、イスラエルの人々にとって、最も重要な御言葉と言われ、絶えず心に刻んでいました。それゆえ、6:6-7の箇所にあるように、「わたしがあなたに命じるこれらの言葉をあなたの心に留め、努めてこれをあなたの子らに教え、あなたが家に座している時も、道を歩く時も、寝る時も、起きる時も、これについて語らなければならない」と言われているのです。以前、こんな話を聞いたことがあります。
「イスラエルの人たちは、大変教育熱心な人たちだと言われている。彼らは今から2000年近く前、ローマ帝国によって自分たちの国を滅ぼされた後からずっと、自分たちの国を持つことができず、流浪の民として生きてきた。その中で、自分たちが子どもたちにのこせるものとして、何より大切に考えてきたのは、教育だった。それゆえ、子どもたちへの教育を熱心に行ない、信仰を伝えるということについても、本当に大切に考えてきた。ある意味、それは自分が親であることの最も重要な務めとさえ考えていたのである」。

 それを聞きながら、なるほどと思いました。2000年間、自分たちの国を持つことができなかった彼らが一つの民として残ったのは、何よりもまず神様の守りがあったからだと思います。しかし、その一方、彼らの中で、きちんと信仰の継承がなされていったということも忘れてはならないことなのだと思いました。イスラエルの民は、長い歴史の中で、ずっとそういうことを学んできたのだと思います。たとえば、旧約聖書にはイスラエルの民が、モーセに導かれて、エジプトから約束の地に旅をしている様子が記されています。モーセという人は、イスラエル人でしたが、小さい頃はエジプトの王女に拾われ、エジプト人として育てられてきました。そんな中、モーセは、周りの人が皆、エジプト人という環境の中で育ってきたのです。自然とエジプトの文化やエジプトの価値観に触れてきたのだと思いますし、そういう文化や価値観に影響されてしまいかねなかったのだとも思います。でも、モーセはあくまで自分がイスラエル人だということを心に刻んでいました。それは、そういうふうに教えられてきたからなのだと思います。モーセは実際のところ、幼い頃から乳母としてイスラエルの人に育てられてきました。この乳母は、実は、乳母ではなくて本当のお母さんなのですが、彼女がエジプト式教育をされていたモーセの背後で、きちんとイスラエル人としての信仰を教えていったのだと思うのです。それゆえに、モーセはイスラエルの民を同胞の民だとし、エジプト人としての生き方を辞めてまで、彼らを救いだす生き方を選んだのです。そして、そのモーセがやがて、イスラエル人の民全体を救う指導者として立てられていった…。ここにも教育ということの大切さということが現されているのではないでしょうか。

                         (鈴木 牧人)
 
                

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