日本バプテスト連盟  姪浜キリスト教会

2015年8月9日の礼拝メッセージから

御手の中にある被造物

マタイによる福音書13章47〜50節


 本日の箇所には、いわゆる「終わりの日の裁き」の様子が記されています。「終わりの日の裁き」と言うと、多くの人が「とても怖い」と思ったりするのではないでしょうか。「終わりの日の裁き」について、緊張感や畏れでもって心に覚えることは大切なことかも知れません。しかし、一方で私たちがぜひ覚えていたいことがあります。それは、聖書のメッセージの中で、終わりの日というのは、本質的に希望の日だということです。救いの完成の日であり、私たち信仰者にとって、恐ろしい日などではなく、むしろ、神様の憐れみと愛、そして、神様の本当の真実に出会う時なのです。
少し前に話題になった話があります。ある外国の飛行機でこんなことがありました。一人の女性が飛行機に乗り込んで席につきました。50歳前後の白人女性だったそうですが、彼女の隣に座ったのが、黒人男性でした。すると、この女性は、周囲の目も気にしないで怒り始め、キャビンアテンダントを呼びつけました。キャビンアテンダントが「どうなさいましたか?」と訊くと、この女性は「分からないの?隣が黒人なのよ。彼の隣になんか座っていられないわ。席を替えて頂戴」と言いました。キャビンアテンダントは、「お客様。落ち着いていただけますか」とたしなめました。「当便はあいにく満席でございますが、今一度、空席があるかどうか、私調べて参ります」そう言ってキャビンアテンダントは、その場を一時去りました。そして、数分後に戻って来て、こう言ったそうです。「お客様、先ほど申し上げましたように、こちらのエコノミークラスは満席でございました。ただ、機長に確認したところ、ファーストクラスには空席があるとのことでございます」。白人女性は何か言おうとしましたが、キャビンアテンダントは続けて言いました。「ファーストクラスに席を替えるという事は通常行っておりません。しかしながら、或るお客様が不愉快なお客様の隣に座って道中を過ごさざるをえない、という事は 当社にとって恥ずべき事となると判断いたしますので、当然事情は変わって参ります」そして、このキャビンアテンダントは、「ということで、お客様。もしおさしつかえなければ、お手荷物をまとめていただけませんでしょうか?ファーストクラスのお席へご案内します」と言いました。そう言って、連れて行ったのは、この白人女性ではなく、隣に座っていた黒人男性でした。白人女性はその様子を呆然と眺めていたそうです。周りの乗客は、このキャビンアテンダントの対応に、歓声をあげ、中にはスタンディングオベーションを送る者もいたということでした。
 これは実際にあった話だそうです。私は、「終わりの日の神様の裁き」について考える時、このキャビンアテンダントのことを思います。そして、神様のなされる裁きとは、きっとこういうことなのだろうなと思うのです。神様は、限りない愛と恵みと、平等に満ちた眼差しで、事柄を見つめながら、本当のことが何かを明らかにされるのです。その時、これまで理不尽な思いで苦しんだり、悲しんだり、傷ついてきた人たちは、神様の慰めに出会い、癒され、それまで抱えてきた様々な思いというものが報われるのです。

                         (鈴木 牧人)
 
                

 

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