● 掃除の仕方

  どうやって家事のしかたを子供に教えたらいいの?

「うちの娘は家事を覚えようなんてさらさら考えないんだから」とおっしゃる方がいます。現代っ子に男も女も関係ないらしく、「掃除の仕方」を話題にすることってやぼな話なんでしょうか。

でも、お気に入りの服にアイロンをかけ、大事な靴にクリームを塗るように、お掃除が好きになったら素敵だと思いませんか。

子供は「なぜ部屋をかたずけなくちゃいけないの?」「なぜおもちゃをかたずけなくちゃならないの? だって、また、すぐに使うのに!」と考えます。この素朴な疑問に答えられる親は偉いと思います。私自身、物があるべき場所にきちんとあること、このルールをなかなか守れません。自分が置いた場所さえ忘れてしまうくらいです。そうはいっても、皆で暮らすからには真面目に考えるべき話なんでしょうね。

私の子供時代、毎日親から「部屋を掃除しなさい!!」と言われましたが、どうやって掃除するかまで教えられなかったような気がします。ほこりが家の中に入るのはどこか、ほこりが目立つのはどこか、目立たなくても時々掃除したほうがいいのはどこか……、こんなことに気がついたのは結婚してからでした。

ほこりが入らなければ掃除の必要はありません。きっと高価な貴金属を入れる貸し金庫の中はそんな場所だと思います。けれども、家の中は密閉しておく訳にいきません。友達が来ます。宅配の人が来ます。おばあちゃんが来ます。家族は毎日出入りします。だから、やはり、どうしても、掃除しなければならないのです。

「掃除は汚れを移動させること」。……そうだとすると、掃除の方法と、どんな道具を使うかによって汚れの移動は違ってきますね。乾いたタオルで拭くと、ほこりはテーブルの上を数センチ動くだけです。ちょっと濡らしたタオルならほこりがテーブルからタオルに移動します。でも、ここで注意。タオルが濡れすぎているなら、ほこりはテーブルの細かい溝に移動してとれにくくなります。だから、掃除は「科学」なのです。

私の師匠は「化学だ」と言ってましたが、とにかく掃除は科学だと思います。だから行動する前にプランンニングすることが大事だと思います。アメリカ人はこういうことを「組織する」というのだそうです。家事に無駄な動作がいくつあるか、を解決すれば苦労しないできれいにできます。

たとえば、子供が自分の部屋を掃除するときは、これから何をしなければならないか、を一緒に考えるのはいかがですか。わたしたち職人たちは「段取り7分(70%)」と言います。

動き回っている割りに はかどらないのは、リビングの小さなゴミ箱がひとつしかないということかもしれません。そんなときは掃除中 大きなごみ袋を取り出しましょう。

アメリカ人の「組織する」という意味には作業の同時進行という考えも含んでいるようです。彼らは工程表が大好きです。左から右に線を引き、時間の刻みを入れます。そして、その線の下に数センチ離して何本かの線を引きます。そうすれば、朝食後食器を水に浸けておく間、何ができるか考えられるという訳です。最初は大変ですが、慣れてくると体が自然に動くようになります。

そうはいっても、困ったことに、やはり、家は掃除しなければならないんでしょうね。

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追伸: 上に書いた方法で家族が協力すれば、あまりプロの手は必要ありません。掃除項目を付け加えれば、キッチンのタイルやバスルームの壁は二日に一度アルカリ洗剤をスプレーして軽く拭き(わが家では重曹を溶かしてスプレーしています)、その洗剤を不要のタオル(雑巾)にもスプレーして畳やフロアーを軽く拭く程度できれいになります。(わが家では柄のついた雑巾モップというものを使っています)

それでも、汚れの取れないレンジと壁紙の汚れだけプロに頼めば、安く済みます。逆の言い方をすると、プロに頼むところはあまり手を掛けないで、楽をしたほうがいいと思います。そう思いませんか。