作品制作に対する考え方  

[作品制作に対する考え方・姿勢]

 ブロンズの素材で具象的な作品を主に手掛けています。その制作の手順は、木と針金で出来た心棒に粘土を巻いて原型を造りそれを石膏で型にとります。石膏あるいはポリエステルに置きかえられたものを鋳造所で鋳型を造って、その鋳型にブロンズを流します。

 彫刻は作業に取りかかる前に全体の図面が出来ていなければなりません。構想がまとまればほぼ8割方完成で、絵画よりも寧ろ建築に近いような気がします。そこで先ず一番重要だと考えるのは、環境との相関牲です。設置場所により光の向き、まわりの景色、行き交う人の目の高さや距離、自然の条件などいろいろな要素が関わってきます。「かたち」を造る上での制限でもありますが、限られた感性の枠の中で思い悩むより制約が新たな発見につながることもよくあるようです。

作品を設置した後に、その場所に違和感がなくすんなり収まって、あたかも以前からそこにあったように見えると、なぜか安心できます。多分、成功と言うことでしょう。

 ブロンズは、粘土の塊を形作る手の温もりをも伝える事の出来る優れた素材だと思います。しかし、野外では周囲の建造物の無機的な形の強さに対しブロンズは、石やステンレスに比べると視覚的に弱い素材に思われます。ですから作品全体のかたちに強さが出るように心掛けています。ともあれ癒しの空間が演出できれば幸いに思います。



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